2013年11月6日

本日は昨日に引き続きイラスト動画を作成しています。クマくんにピースフルスクールプログラムを教えながら、私自身も学び直しております☆ 第一弾を来週リリースできるようにいたしますので、しばしお待ちください^^

今回は、⑤<社会の仕組みの中での自分の役割を知る>について、実際にピースフルスクールの子ども達が学んでいることを例に挙げて一部ご紹介いたします。

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♡社会の仕組みの中での自分の役割を知る♡
この学習目標は、②<コンフリクト(対立)を自分で解決する>や③<社会の一員としての責任感を持つ>でご紹介した内容とリンクしています。
ピースフルスクールの子ども達は、自分たちの一番身近な社会であるクラスや学校において、自分にどのような貢献ができるのかを考え、行動することができます。
上級生になると、クラスや学校の外の世界に対してもその考えを巡らせます。
それでは、子ども達はどのように自分と世界をつなげていくのでしょうか。プログラムの一部である<世界のコンフリクト(対立)の原因と対処方法>というレッスンを取り上げます。

☆世界のコンフリクト(対立)の原因と対処方法☆
子ども達は、学校よりも大きな世界のコンフリクトを解決するためにはどうしたら良いのかを学びます。
国と国同士といったレベルのコンフリクトも、クラスや学校で起きるコンフリクトと同様に以下の原因により生じることを知ります。

1.価値観
例えば、宗教などが「価値観」にあたります。その国や人が大切にしている価値観が異なる場合、それがぶつかり合うとコンフリクトが起きます。
2.迷惑
例えば、大気汚染や水の汚染などが「迷惑」にあたります。ある国が自国の生産性を上げるために空気や水を汚して他の国に悪影響を与えるとコンフリクトが起きます。
3.不足
例えば、石油などの資源や土地などが「不足」の対象となります。資源不足の国が力ずくで他国の資源を奪おうとするとコンフリクトが起きます。

世界の問題は自分からとても遠いように感じますが、学校で起きている問題の延長であることを認識します。
このようなコンフリクトを解決する時に、新しい考え方やスキルは必要ありません。
既に子ども達が繰り返し学んでいる<3色の帽子>の考え方がここでも活きてきます。

1.赤い帽子(攻撃する)
コンフリクトが起きた時に相手を攻撃すると、より状況が悪化するかもしれません。
2.青い帽子(譲歩する)
相手に譲歩することで、自国が損してしまうかもしれません。
3.黄色い帽子(話し合う)
コンフリクトを起こしている国同士、落ち着いて話し合うことで、時間はかかるかもしれませんが、平和に解決できる可能性が高まります。

子ども達は、日々学校で自分たちが行っていることが、世界の問題に対しても効果があることを知ります。この感覚を養うことが、社会の仕組みの中で自分の役割を考える第一歩となります。

ピースフルスクールの子ども達が大人になると、赤い帽子や青い帽子ではなく、黄色い帽子でコンフリクトを乗り越えようという考えを持つ人が増えると思います。
オランダや日本だけでなく、世界中でこの考え方が広まることを願っています。

以上で、ピースフルスクールプログラムの「5つの学習目標」に関する記事は終わりです。
プログラムの一部分しかお伝えできておりませんが、ピースフルスクールプログラムが目指している世界を感じていただけたでしょうか。
今後様々な機会を設けてピースフルスクールの魅力をお伝えしていきたいと思います。
これからもよろしくお願いいたします!