2014年2月26日

皆さま、こんにちは。
先週オランダから戻ってまいりました。滞在中はインプットが多く、なかなか発信できなかったこともありますが、本日より少しずつオランダでの学びを共有させていただきます^^ 

♡‘批判’を‘願い’に変えること♡
現在、ユトレヒト中心にピースフルスクール採用校の多い地域では、「ピースフルコミュニティ」が生まれています。今回の滞在中、新たなコミュニティのオープンセレモニーが開催されました。我々も同席させて頂いたので、その時に気付いたことをシェアいたします。 

セレモニーでは、このコミュニティをつくっている学校関係者、保護者、コミュニティ職員、警官、市議会議員さん達とお話をさせていただきました。
彼らとの対話を通して、学校・地域・家庭の連携がとても上手くいっていることがわかりました。お互いの関係が近く、利害も生まれやすいため、望んでいなくともいがみ合ってしまうこともあると思っていた私は、そのオープンで暖かな関係性に驚きました。そして、こういった関係性が自然であると感じました。
いがみ合ってしまう原因を考えたところ、お互いが部分最適で物事を考え、相手へのリクエストが批判となって伝わっていることに気が付きました。
子どもたちにどのように育ってほしいのか、学校や地域社会をどのような場所にしたいのかを、批判として伝えるのではなく願いで語ることで、その思いが共有されているのだと思います。多くの批判は、そこに「より良くなってもらいたい」という思いが根底にあるのです。

セレモニーのメインイベントは、メンバー全員で赤ちゃんの写った写真を見て、「この赤ちゃんに、どのような大人になってほしいか」をそれぞれ発表し、誓約書にサインをするというものでした。他人を思いやれる人、周りを助けられる人、明るく元気な人、好奇心旺盛な人、正義を守ることのできる人。様々な願いが語られました。どの意見も尊重され、批判されることはありません。
このように、願いで語り、共通の認識にすることで、目指す社会や教育のあり方が見えてくるのだと思います。
そうすると、つい部分最適で物事を考え、誰かや何かを批判したくなっても、自分もその一端を担っていることに気が付き、暖かい願いで相手に伝えることができるのかもしれません。
このように、みんなで教育や社会のあり方を考え、そこに向かって活動することで、子どもも大人も居心地の良いと感じられる安心安全な環境ができるのだと思いました。
セレモニーで行われた願いの共有は、学校だけでなく、会社や地域の活動でも応用できると思います。 

写真は、オープニングセレモニーの様子です。
「この赤ちゃんに、どのような大人になってほしいか」をスピーチし、誓約書(コミュニティの保護者がデザインしたポスター)にサインしています。

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